令和7年度海外語学研修
期間 令和7年7月19日(土)~8月9日(土)の22日間
研修地 米国カリフォルニア州リバーサイド郡テメキュラ
募集人員 27人
研修地は今回もカリフォルニア州リバーサイド郡(ロサンゼルス郊外)の町、テメキュラ(英: Temecula)です。テメキュラは気候が穏やかで治安のよい町です。
現地の家庭にホームステイし(1家庭に研修生1人または2人が滞在)、週日の午前はCalifornia School of Englishの英語スクールに通い、午後は課外活動などを行いました。
<奨学生の研修レポート>
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長野県H.Tさん
この三週間は、私にとって忘れられない夏となりました。
日本とは何もかも違う初めての世界で仲間や現地の人々と過ごした日々は、私の一生の宝ものです。そんな生活を通して、私が特に感じた日本との違いが二つあります。
一つは、キリスト教との関わりです。私のホストファミリーはクリスチャンと呼ばれるキリスト教徒で、毎週水曜日の夕方と日曜日の朝に教会に通っています。一度ホストブラザーとホストシスターに招待され教会に行ったことはよく覚えています。私にとって教会は神聖で近寄りがたい場所だったので、入ったらすぐにバスケットボールのコートがあり、子どもたちが遊んでいてとても驚きました。教会には他にも同年代の子供達が三十人くらいいました。その日はスケアリーナイトということで、ハンターに見つからないように夜の教会を走って叫びまくりました。アメリカは宗教との向き合い方が自由なところが興味深かったです。
もう一つは、自分の意見をしっかり伝えるからこそ、相手の意見もしっかりと聞いてくれるということです。アメリカ人は自分の意見を堂々と伝える印象があるので、私はアメリカに行く前、英語できちんと自分の意見を現地の人に伝えられるか不安でした。しかし、自分が言葉に詰まったときでも現地の人は私が言い切るまで耳を傾けてくれました。そのおかげで自分の意見を伝えることが怖くなっていた私も、だんだんと自信を持って話せるようになれました。この経験から、アメリカの人は自分の意見をしっかりと言うからこそ、勇気を出して考えを伝えようとする相手のことも寛大な心で受け入れているのだと感じました。これからはただ自分の意見を言うだけでなく、相手の意見も最後まで真剣に聞きたいです。これが自分や相手のことを知り、受け入れることだと思うからです。
自分は将来、海外の人とコミュニケーションをとりながら働きたいので、この留学で自分の夢を明確にすることができました。
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長野県Y.Kさん
まずは、この素晴らしい経験をさせてくださった交通遺児育英会の皆様に心から感謝したいと思います。本当にありがとうございました。私が今回の海外語学研修で学んだこと、成長できたと思うことを報告します。
まず1番成長したなと感じるのは物怖じしない心です。アメリカに着いた直後の私はホストファミリーと会話をする際、文法や発音に自信がなくて伝えたいことを伝えられずにいました。でもホストファミリーは上手く話せなくても私が言いたい事を理解しようとしてくれたし、歩み寄ってくれました。それがすごく心強くて、完璧じゃなくても伝えようとする気持ちが大事なんだ、間違えを馬鹿にする人なんていないんだということに気が付きました。私は将来英語の先生になるために成長したくてこの研修に参加しましたが、この物怖じしない心を子どもたちに教えてあげたいです。
また、かけがえのない仲間に出会い一生忘れられない思い出を作ることができました。日本とは全てが違うアメリカでは、楽しいことだけでなく戸惑うことや困ることも多くありました。でも、この仲間がいてくれたからどんな時も笑って過ごすことが出来たのだと思います。日本ではまだ公開されていない映画を見たり、初めて海で泳いだり、大きなショッピングモールを見て回ったり。書ききれないほどたくさんの貴重な経験をしたけれど、一番の思い出が決められないくらい毎秒毎秒が私の大切な宝物になっています。
今回海外語学研修としてアメリカへ行って、英語を話す力を伸ばすという目標をしっかり達成できたと同時に、もっと語彙を増やして自分の気持ちをスムーズに伝えられるようになりたいという新たな目標も出来ました。さらに、アメリカの文化に触れたことで自分の視野を広げることができ異文化への理解も深まりました。人として何倍も何十倍も成長できたと思います。この経験を糧にこの先も英語に親しんで生きていきたいです。
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新潟県S.Mさん
今年の夏、交通遺児育英会の支援の一部として、7月19日から8月9日までアメリカ・カリフォルニア州テメキュラでの語学研修に参加しました。初めての長期海外生活で不安もありましたが、三週間弱の研修を終えた今、得られた学びと経験は私にとって大きな財産になったと感じています。
今回の研修には、全国から集まった交通遺児の仲間27人と一緒に参加しました。普段の生活では出会うことのない人たちと共に学び、生活する中で自然と仲良くなり、互いに励まし合いながら過ごすことができました。帰国後も連絡を取り合うほどの関係を築けたことは、私にとって大きな収穫です。
現地での授業はスピーキングとリスニングを重視しており、特にリスニング力の向上を強く実感しました。渡航前は自分の英語力に不安を感じていましたが、分からない時でも単語やジェスチャーを交えて一生懸命伝えることで、相手に理解してもらえることが多く、自信につながりました。毎日英語を聞き続けたことで耳も慣れ、速い会話の要点をつかめるようになりました。
また、ホームステイ先での生活も貴重な経験でした。ホストファミリーは温かく迎えてくれて、夕食の時間には文化や習慣についてたくさん話をしました。質問すると丁寧に答えてくれ、自然に新しい表現を学ぶことができました。さらに、11日目にクラスメイトと訪れたディズニーランドでは、買い物や食事の場面で英語を使いながら楽しい一日を過ごし、忘れられない思い出となりました。
今回の研修を通して、語学を学ぶことは単に文法や単語を覚えるだけではなく、相手と理解し合いたいという気持ちが大切だと感じました。英語に対する意欲も高まり、まずは英検準2級の取得を目指したいと思います。このような貴重な体験をさせていただいた交通遺児育英会の皆さまに、心から感謝しています。
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三重県R.Tさん
この語学研修で過ごした3週間は、私の人生において一生忘れられない、かけがえのない経験となりました。初めて訪れた海外での生活は、何もかもが新鮮で、毎日が充実感に満ちていました。
アメリカでの生活の中でも、特に印象に残っているのは、ホストファミリーと共に過ごした時間です。滞在当初は英語を話すことに慣れていなくて緊張していました。そんな中私はホストファミリーに日本のポストカードや手作りの折り紙を渡しました。すると、想像以上に喜んでくれて、私も心から嬉しくなりました。言葉は通じなくても、喜びの気持ちは世界共通だと実感してもっと喜ばせたいと思いました。ホストファザーが車を運転しているとき、「日本の曲をかけていいよ」と言ってくれて、私の好きな曲を流しながらアメリカの街をドライブできたことがとても嬉しく心に残っています。また、ホストマザーは、ついおかわりをしたくなるほど美味しい料理を毎日作ってくれました。ホストマザーが英語の先生だったため、発音の練習にも付き合ってもらえました。私のchickenの発音が下手で何回も教えてもらっても上手く言えなくて、ホストマザーとたくさん笑ったことは、今でも良い思い出です。ホストファミリーのおかげでとても楽しく英語を学ぶことができました。
研修前は正直不安でいっぱいでした。ですが、アメリカの人々はみんな表情豊かで動きも大きくて会話しているだけで楽しい気持ちになれました。ホストファミリーはいつも温かく、ユーモアにあふれていて、おかげで毎日幸せな生活を送ることができました。
また、一緒に語学研修に参加した仲間もみんな親切で、私が困っているときにはすぐに助けてくれました。みんなのおかげで私は最後まで笑顔で研修を終えることができました。
この留学で得た経験を活かし、今後の人生に役立てていきたいと思います。このような素晴らしい機会をいただき本当にありがとうございました。
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広島県D.Hさん
この夏、私は約三週間の海外語学研修に参加しました。初めての長期滞在ということもあり、出発前は大きな期待と同時に不安も抱いていましたが、振り返ると数え切れないほどの学びと貴重な体験に恵まれた時間となりました。
一番大変だったのはやはり日常会話です。授業で習った表現なら理解できても、ホストファミリーや現地の人々が話すスピードはとても速く、最初はほとんど聞き取れませんでした。自分の思いをすぐに英語で表現できず、もどかしさを感じることも多くありました。しかし、間違えても構わないと気持ちを切り替え、積極的に挑戦するうちに、ジェスチャーや言い換えを使いながら少しずつ会話が成り立つようになり、相手に伝わったときの喜びは大きな自信につながりました。
アクティビティーでは、海で泳いだり、ボーリングをしたり、映画館で英語の映画を観たりしました。映画は内容をすべて理解できたわけではありませんが、観客の笑いや拍手に混ざって一緒に楽しめたことは、日本では味わえない新鮮な体験でした。こうした活動を通して、言葉だけでなく文化そのものを体感することができたと感じています。
そして今回の研修で最も印象に残ったのは、ドジャースの試合を観戦したことです。球場全体の熱気と一体感は想像以上で、大谷選手がホームランを放った瞬間には、会場が大歓声に包まれました。私自身も思わず立ち上がって声を上げ、その場にいた人々と喜びを分かち合いました。国や言語の違いを超えて一つになれる体験は、忘れられない思い出となりました。三週間の研修を終えた今、日常会話に苦労した時間も含め、すべてが自分を成長させてくれた大切な経験だったと実感しています。今回得た学びと自信を糧に、これからも英語の学習に励み、将来は国際的な場で活躍できるよう努力を続けていきたいと思います。
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*レポートは、2回に分けて掲載させていただきます。
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